内部留保批判の虎が猫になるグラフ
政治 - 2017年03月20日 (月)
勘違いの蔓延
内部留保批判をからかう という
エントリーを書いたことがあります
内部留保批判をからかう
内部留保=現預金と考えている人が
どうやら世間には多いんです


PDF 企業の内部留保をめぐる議論
この文書は平易な言葉と法人企業統計を基にした
データをグラフ化してわかりやすく書かれています
勘違いが生じる原因は、現預金での貯蓄一辺倒な
家計と直感的に比較してしまうからなんでしょうね
内部留保批判を繰り返して
印象操作をしている側は当然にすべてを
知った上での行動なんでしょうけど
バランスシートの左側は資産の運用形態
右側は資産の調達源泉を表しています
純資産の部に計上される利益剰余金は
調達源泉を表していることになります
利益剰余金が必ずしも現預金や
有価証券等の形で保有されているとは限りません
そんな会計の「きほんのき」から解説
ごくろうさまです <(_ _)>
内部留保批判は実は現預金保有比率への批判を
意図したものであるという前提で考えても
このグラフを見てしまうとイメージとは違うものになる
1980年代は、利益剰余金の増加に伴い
現預金も増加していたわけですが
特に2000年以降は連動していない
そして会社の規模という尺度で斬ってみると
資本金1億円未満の中小企業が
多くの現預金を保有している状況が明白

クリックすると参照先の本文へ
虎が猫になるグラフ
中小零細企業は、間接金融に頼らざるを得なく
景気変動に耐えるための緩衝として
現預金比率が高くなるのは、きわめて自然
町工場のおっちゃんに、現預金ばかり貯めやがって
設備投資するか従業員に還元しろ とは
さすがに言えないので、「大企業の」という冠を付けていますが
現預金を貯めこんでいるのは、上のグラフのとおり
とはいえ、諸外国の現預金の対名目GDP比率
このグラフは興味深いですけどね
[参考記事]
日本の大企業は守銭奴なのか
大企業は本当に内部留保をため込んでいるのか

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